『クレイヴン・ザ・ハンター』はつまらない?見た目はかっこいいのに戦いもドラマも刺さらなかった【★2.5ネタバレ感想】

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※この記事は『クレイヴン・ザ・ハンター』のネタバレを含みます.

「『クレイヴン・ザ・ハンター』は面白かったのか」というテーマについて,ヌクレ博士が研究します.

結論から言います.

ヌクレ博士評価:★★☆☆☆ 2.5 / 5.0
見た目はかっこいい.でも戦闘もドラマも何も刺さらなかった.モービウスほどではないが,面白かったとも言いにくい.

ということで,ちょっと流石につまらなかったかな.

見終わってからしばらくしてこの記事を書こうとしたのですが,びっくりするくらい内容を覚えていませんでした.

思い出せるのはライノの変身シーンくらい.

映画として何も起きていなかったわけではありません.クレイヴンには能力があるし,父親との確執もあるし,弟は誘拐されるし,特殊能力を持った敵とも戦うし,最後にはライノまで出てきます.

それなのに何にも刺さらなかった.

今回は,なぜここまで記憶に残らなかったのかを考えてみます.

クレイヴンはかっこいい.でも戦い方が全然刺さらない

まず,クレイヴン本人の見た目はかっこいいです.

アーロン・テイラー=ジョンソンの肉体も含めて,最強のハンターと言われれば見た目にはかなり説得力があります.

ただ,戦い始めると急に印象が薄くなる.

映画版クレイヴンは,野獣のようなパワーやスピード,鋭い五感などを持っています.だから別に「能力がない主人公」ではありません.

問題はそこではない.

僕には結局,**「スーパーパワーがある人が身体能力を使って戦っている」**ようにしか見えませんでした.

クレイヴンってもっと「動物」とか「狩り」とか,そういうところでめちゃくちゃやっていいキャラクターじゃないの?

せっかくコミック映画なんだから,もっとやってほしかったです.

動物の力を使って訳の分からない動きをするとか,動物そのものを利用して敵を追い詰めるとか,もっと「なんだその戦い方!」と思わせてほしい.

良くも悪くもヒーロー映画というか,コミック映画っぽくないんですよね.

設定は派手なのに,見ている側の体感が派手じゃない.

ここが一番もったいなかったです.

バッファローまで出したなら,そのままライノ轢けばよくね?

終盤ではクレイヴンがバッファローの群れまで利用します.

ここはようやく「動物を使うハンター」っぽさが出てきます.

出てきますが――.

そのバッファローの群れで,そのままライノ圧死させればよくね?

と思ってしまいました.

もちろん映画なので,最後は主人公とヴィランが直接戦わないと締まりません.それは分かります.

でも僕が見たかったのは,むしろそういう常識を無視したクレイヴンならではの戦いだったんですよね.

サイの能力を持った敵に対して,大量の野生動物をぶつける.

めちゃくちゃでいいじゃないですか.

コミック映画なんだから.

「普通に殴り合って倒す」のではなく,最強のハンターならではの無茶苦茶な狩りをもっと見たかったです.

そしてライノがとにかくキモい

そして終盤の敵,ライノです.

ライノについて一番印象に残っているのが変身シーンでした.

悪い意味で.

変身後がとにかくキモい.僕の中でライノといえば『アメイジング・スパイダーマン2』版です.

あちらは巨大なサイ型アーマーに乗り込むタイプで,出番はかなり短い.正直,まともに戦ってすらいないので「かっこいいけど雑魚」という印象があります.

でも,少なくともかっこよかった.

今回のライノはちゃんと終盤の敵として登場して,満を持して変身します.

そして出てきた姿を見て,

キモい.

さらに僕の場合,そもそもライノというキャラクターに「こいつ絶対強いじゃん」という印象があまりありません.

そこへあの変身後のデザインが乗ってきたので,ラスボス級の敵が出てきたという興奮よりも,

「ライノってそんな強いの?」
「そしてキモいな」

が勝ってしまいました.

せっかく引っ張った変身なのに,テンションが上がらない.

僕にとってはかなり致命的でした.

家族ドラマは「親父やなやつだな~」で終わった

そしてもう一つ,本作でかなり大きな割合を占めているのが家族の話です.

クレイヴンと冷酷な父親ニコライとの確執があり,弟ドミトリとの関係があり,クレイヴンが現在の生き方をするようになった背景にも父親が大きく関わっています.

たぶん,本作としてはかなり重要な部分です.

僕の感想は,

親父やなやつだな~.

以上です.

ご清聴ありがとうございました.

いや,本当にそれ以上の感情が残っていないんですよ.「ここがおかしい」と猛烈に腹が立ったわけでもないし,「この関係が最高だった」と刺さったわけでもない.

何にも刺さらなかった.

だから映画を見終わって時間が経ったら,ストーリーそのものがかなり頭から抜けてしまいました.つまらない映画にもいろいろあります.腹が立つ映画なら,むしろ記憶には残ります.

本作は僕の場合,そこまで行かなかった.これが一番つらかったです.

SSUの中ではモービウスより上.でもマダム・ウェブの方がまだ面白かった

SSU作品で比較すると,僕の中ではこんな感じです.

『マダム・ウェブ』 > 『クレイヴン・ザ・ハンター』 > 『モービウス』

ただし,これは『マダム・ウェブ』を絶賛しているわけではありません.

『モービウス』の方がつまらなかった.『マダム・ウェブ』はまだ面白かったかなあ.その間にクレイヴンがいる,というくらいです.

クレイヴンは見た目がかっこいい.設定を並べれば,野獣の力を持ったハンター,家族との確執,特殊能力を持つ敵,ライノとの対決と,面白くなりそうな材料もあります.

でも蓋を開けてみると,僕には戦闘もドラマも刺さらなかった.

特に残念だったのは,クレイヴンならではの戦いが見えなかったことです.もっと動物を使え.もっと訳の分からない狩りをしろ.バッファローまで連れてきたなら,もうそのまま全部轢いてしまえ.

そのくらいのトンデモ感があった方が,僕は絶対に好きでした.

そしてライノはもう少しかっこよくしてください.

以上,ご清聴ありがとうございました.